ネットアップ、次なるテーマは「アジャイル・データ・インフラ」



 ネットアップ日本法人は6月20日、都内で記者向けの事業戦略説明会を開催した。代表取締役社長のタイ・マッコーニー(Ty McConney)氏は、新しいストレージのあり方を示すものとして「アジャイル・データ・インフラ」というキーワードを挙げた。
 創業20周年を迎えた同社ビジネスの概況について、マッコーニー氏は、2012会計年度(FY2012、2011年5月~2012年4月期)は例年にも増して好調だったと述べた。「FY2012は、グローバルでは総収入が22%の増加、また日本でも23%を超える成長率を示した」という。
 同社が順調な成長を続けてきた理由の1つとして、マッコーニー氏は、同社のストレージOS「Data ONTAP」の進化を取り上げた。同社ではUNIXシステム向けNASを出発点に、NAS/SANを統合したユニファイド・ストレージへの発展、統合的なデータ保護機能の追加、シン・プロビジョニングや重複排除などのストレージ効率化機能の導入、高速アクセスのためのフラッシュ・メモリ技術の採用と、時々の市場ニーズに即したイノベーションへの投資と機能追加を続けてきた。
 そして現在、ストレージに要求されているのは、高いROI(投資対効果)の実現やスケーラビリティの向上、そしてアジャイルな(迅速な)データ・インフラだと同氏は説明する。
 現在の典型的なデータセンターでは、これまで利用されてきたアプリケーションごとにサイロ化されたストレージ、NAS、SANによる共有ストレージ、そしてパブリック・クラウドで提供されるストレージが混在している。「こうしたデータセンターでは、ストレージの稼働率は30~40%に過ぎない」。この非効率な状態を改善していくためには、仮想化技術をベースにストレージ・インフラの統合/共有をより強化していく必要がある。
 アジャイル・データ・インフラ実現の鍵を握る技術として、説明会ではData ONTAPのバージョン8から利用可能になったクラスタ・モードが紹介された。クラスタ・モードの利用により、ストレージ・システムのスケールアップに加えて、システム無停止でのスケールアウトも可能になる。
 ネットアップ技術本部本部長の近藤正孝氏は、クラスタ・モードの活用でストレージ・インフラのノンストップ/シームレスな拡張だけでなく、ストレージの階層化、運用ライフサイクルへの対応といったユースケースを示した。
 近藤氏は、Data ONTAPのクラスタ・モードはスモールスタートが可能であり、そこからシステムを停止させることなく成長させていくことができる技術と紹介。今後は顧客に対するユースケースの紹介を強化し、特殊な用途だけでなく、通常業務においても利用を普及させていきたいと述べた。
 国内の販売戦略については、同社営業統括本部本部長の岩上純一氏が説明した。岩上氏は、「基本的にはここ数年の販売戦略と大きな変更はなく、その戦略をより強化していく方針」と述べ、大阪、名古屋、福岡の支店立ち上げや、国内企業のグローバル展開に対するサポート強化といった強化策を実施したことを紹介した。
(大塚昭彦/Computerworld.jp)
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by pachifu | 2012-06-21 14:42