自然増分の財源確保で「消費税増税が必要」-厚労省・武田参事官



 厚生労働省の武田俊彦参事官(社会保障担当)は8日、日本医療法人協会の代議員会・総会で講演し、社会保障と税の一体改革について、「(医療費の)自然増分の税源確保は、われわれとしては極めて重大な意味がある。ぜひ一体改革の消費税関連法案が通っていただきたい」と述べ、医療・介護分野を充実させる観点から、安定した財源の確保の必要性を示した。
 武田参事官は、「仮に一体改革が成功しない、または消費税(増税法案)が通らないといった場合は、立ちどころに、年金分については財源がなかったことになるし、医療の自然増の財源は確保されなかったということで、医療の1兆円の自然増は財政の裏付けがなくなる」と指摘。その一方で、消費税率が10%に引き上げとなる2015年以降については、「再び自然増の財源が確保されていないと見るべきなのかどうか。議論としては残っている」とし、「そこは改めて税収なり経済の状況などを踏まえて判断することになる」と述べた。
■「グロスの改定率が病院の収入にストレートに反映」
 武田参事官はまた、診療報酬改定のなかった09年度と改定のあった08年度の入院費の差額が約4300億円だったのに対し、改定のあった10年度と改定のなかった09年度では約8700億円だったと指摘。10年度改定では、入院に約4400億円の財源が充てられたことから、「こと病院の入院の医療費だけを見ると、薬価の引き下げ分の影響というのはあまりなく、グロス(全体)の改定率が病院の収入にストレートに反映されているように見える」との認識を示した。
 その上で、武田参事官は、「薬価が下がったからその分、病院の改定率を考えるというのは、あまり合理的ではないような気がするし、今後、入院基本料の議論をしなければならない中で、本来の病院のコストの議論もこれから必要になる」と述べた。
[PR]
by pachifu | 2012-06-09 20:35